はじめての児童福祉 – 創造力が変革するこどもの「場」-

Photo by Yukiko Koshima
Photo by Yukiko Koshima

現場のリサーチやヒアリング、意見交換を行いながら自治体職員として子どもの環境に関する制度や法整備に携わって来た鈴木秀洋氏にお話を聞き、現在の日本における児童福祉の状況について学びます。

児童福祉の今を知る

「児童養護施設」や「里親制度」などの言葉は聞いたことがある人も多いと思いますが、その実態はどのようなものでしょうか。このレクチャーでは、現場のリサーチやヒアリング、草の根的な意見交換を行いながら自治体職員として子どもの環境に関する制度や法整備に携わって来た鈴木秀洋氏にお話を聞き、現在の日本における児童福祉の状況について学びます。 子どもを取り巻く環境や課題は様々で、それに関わる制度も複雑化しています。一方で、「子ども食堂」や「アフタースクール事業」など、NPO法人やボランティア団体が率先して子どもの多様な居場所を作る、行政以外の積極的な動きも見られます。まずはその一端を眺めることで、当事者と関わり合う際に欠かせない視点や考えを身につけていきます。


MAD 2018 子どもとフクシとアートのラボ(4-9月)

アートと子どもと福祉を取り巻く新しい可能性について考えるコースの一環で行われるレクチャーシリーズ。レクチャーと実践を通し、さまざまな環境下にある子どもや若者が主体的に関わる場づくりや新しいアート・エデュケーションの可能性を考えます。AITが2016年に立ち上げたアーティストと子どもが協働するプロジェクト「dear Me」を出発点に、ゲスト講師に児童福祉の専門家や支援者、ソーシャルワーカー、小説家、アーティスト、研究者などを迎え、フクシとクリエイティヴの現場に対するさまざまな考え方、視点、ひいてはアートの可能性について議論していきます。また、実践では、オランダ王国大使館からの協力を得て、子どもや若者、障害のある方々を含む人々とアーティストが協働しアートを通じた先駆的な実践を行う海外の専門家を招き、受講生が子どもたちとアーティストを繋ぐ企画に取り組みます。

アートを見たい、触れたい、考えたいと希望する誰もがアクセス可能な「場」とは何か。一緒に考え、探していきます。

<特徴>
・福祉とアートをつなぐ活動に触れることができる 
・子どもたちや、社会的に弱いとされる立場にある人々を取り囲む環境を創造的に変革する専門家の声が聞ける
・アーティストやキュレーターの活動を通して、新しいアート・エデュケーションの可能性が発見できる
・海外の先駆的な活動を行う実践者との意見交換、ワークショップが体験できる

<こんな方にオススメ>
・福祉、社会、アートに関心がある方
・新たなアート・エデュケーション、学びの場を考えたい方
・子どもやアーティストと相互に想像力を刺激する活動に触れたい方
・ケアの在り方や、子どもとの寄り添い方のヒントを考えたい方 

プロフィール
  • 鈴木秀洋(日本大学危機管理学部准教授)
    前文京区子ども家庭支援センター所長・男女協働課長、危機管理課長。行政法・地方自治法専門。日本子ども虐待防止学会、警察政策学会等所属。法務博士(専門職)。保育士(神奈川)。厚労省市区町村の支援業務のあり方検討WG委員、川崎市子どもの権利委員会委員。主な著書に『自治体職員のための行政救済実務ハンドブック』『コンプライアンスチェックノート』(第一法規、2017)などがある。